ぼくの顔をお食べよ
何の説明もいりませんよねw
そう、アンパンマンのセリフです。
いきなり話は飛びますが。
数年前に見た私の初夢は…
ひとりぼっちで道に迷った私がシクシク泣いていると
空から丸顔・赤い服・マントひらひらの
どっかで見たようなヒーローが降りて来たんです。
(え。アンパンマン?や、微妙に違う気もするけど…やっぱアンパンマン?)
夢の中でも「これは夢だ」とわかっていたので、なんか違和感ありつつも、
自分の「アンパンマン再現力」がイマイチなのかなーと思っていたら
そいつが事情も聞かず唐突に
「ぼくの顔をお食べよ!」(○^▽^○)
いや腹は減ってない、と制止する間もなく、
そいつが顔の上部を自らの手でパカッともぎ取ると――
断面から、赤いものがドロォーッ…
そこで私が
「ジャムパンかーーーぃっ!」Σ\( ̄ー ̄;)
と、ツッコミ入れて目が覚めました。
とまあ、それはさておいて。
アンパンマンなんですけどね、助けてくれる気持ちは嬉しいけどね、
重すぎやしませんか?
顔をお食べなんて気軽に言われても!
もし、おなかがすいてへたりこんでいたとしても
アンパンマンに「顔」をすすめられたら
私なら、全力でご遠慮して、
搬送してもらうなり、助けを呼んできてもらうなりしていただきたい。
だって、文字どおり身を削るんですよ。
しかも、顔が欠けると力が出なくなることも知っているし、
そんな時に限ってピンチになることも知っている。
そして、その顔を元に戻せるのはジャムおじさんだけ。
これ食べて元気になったらお返します、ってわけにはいかないんです。
原作者のやなせたかし氏は、戦中戦後に「飢えることのつらさ」を体験して
困っている人に食べ物を与えるヒーローを生み出したそうです。
力が出なくなるのがわかっていても、
目の前におなかを空かせた人がいたら、助ける――
その趣旨は、理解できます。尊い自己犠牲だということも、わかります。
ただ、もし私が助けられる側だとしたら…
安易に、自分を犠牲になんてしてほしくない。
それが、大事な人であればあるほど。
他の選択肢を――
できることなら、どちらも笑顔でいられる選択肢を、模索したい。
反対に、自分が助ける側だとしたら、
「余力」で、なおかつ「自分の勝手」で助けられる人になりたいと思います。
「やりたくてやってんだから」と笑えるような、余裕のある人になれたらいいなぁ。
なので、もしも私がアンパンマンだったら――
桃太郎のきび団子みたいに、腰にミニアンパン入りの袋をぶら下げて
おなかが空いて動けない人にミニアンパンを渡しながら
「これ、余ってるから!
べっ…別に、助けようとかじゃないわよっ!私の勝手でしょ!」